グローバルフードパートナーズを代表して、皆様、皆様のご家族、そして同僚の方々が、この困難な時期にもどうか健康でご安全にお過ごしであるよう、お祈り申し上げます。
グローバルフードパートナーズは、(当面は在宅勤務を実施しておりますが)引き続き全力を尽くし、食品企業が高い家畜福祉水準と責任ある調達方針および慣行を実施し、維持することを支援しております。
私たちが特に注力しているのは、壊滅的な経済的損失や公衆衛生上の危機につながる可能性のある農場での病気の発生のリスクを減らすために、農家がバイオセキュリティと動物の健康対策を強化するのを支援することです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行(パンデミック)によって、人間は動物との相互作用がどれほど広範囲にわたる結果をもたらすおそれがあるかを思い知らされました。是非この情報が皆様のお役に立てますこと、またこの情報ができるだけ多くの方々に届くよう共有いただけることを祈っております。
新型コロナウイルスは、「生鮮」市場において、生きた動物から人間に最初に感染したと考えられています。動物から発症した病気が原因で人間の健康危機が発生したのは、これが初めてではありません。たとえば、鳥インフルエンザは家禽から人間に直接感染し、数百人の死者を出しました。死者の70%がアジアで報告されています。また、2009年にメキシコの集約型養豚場から発生したと考えられている「豚インフルエンザ」の発生では、わずか1年間に全世界で18,000人以上が死亡しました。これらの発生はまた、農場に甚大な経済的損失をもたらし、世界各地の数十カ国で数億の鶏と豚が失われました。
これらのパンデミックを通じて学んだ教訓の1つは、動物の健康と人間の健康が関連していること、そしてバイオセキュリティと動物の健康を改善することは、人間の健康、食品の安全性とセキュリティの改善につながるということです。感染症は養鶏場で急速に広がる可能性があるため、バイオセキュリティと健康管理を実践することは、健全な農場を運営するために最も重要です。
例えば、産卵鶏は多くの病気にかかりやすいものの、その多くは予防可能です。家禽の病気の大部分(約80%)は、汚染された人、設備、車両によって農場に運び込まれます。汚染された水、ひよこ、ごみ、害獣もリスクになる可能性があります。以下は、養鶏場システムのタイプに関係なく、バイオセキュリティにおいて常に守るべき重要な慣行です。
- ファームにアクセスする人の数を制限する
- バイオセキュリティの標識で農場を囲う
- 農場を訪問するときは保護服と靴を着用する
- 小屋に入る前と後に手と靴を消毒する
- 機器を定期的に消毒し、一つの農場で専用の機器を保有する
- 農場間でトラックを消毒する
COVID-19や鳥インフルエンザのような他の感染症のように、人間の健康危機の中で、家畜福祉の危機も発生する可能性があります。バイオセキュリティ対策は病気のリスクを軽減するための鍵ですが、安楽死の適切な方法を含め、感染症が発生した場合のプロトコル(緊急時対応計画)をすべての農場に用意することを強くお勧めします。
緊急時対応計画では、危機が発生した場合にすべての家畜が人道的に扱われることを保証する必要があり、次のことを確実にする必要があります。
- 生きている家畜を埋葬したり、飢えさせたり、窒息させたり、過熱させたりして死に至らしめないこと。このような行為は、非常に苦痛を伴います。
- すべての農場は、多数の家畜に対して適切な安楽死の方法を実行するために必要なスタッフと利用可能な設備を用意しなければなりません。すべての方法で、迅速かつ確実に安楽死を実施するための計画、準備、およびスタッフのトレーニングが必要です。
上記の慣行が重要であるにもかかわらず、グローバ ルフードパートナーズの上級畜産学者であるケイ ト・ハッチャー博士が中国全土の卵農場で行った最 近の研究では、病気の予防と管理、および安楽死を 適切な方法で実行することの二つが、生産上最も難 しいと農家が回答しています。また、その他の生産 者は、農業の唯一かつ最大の課題は病気であると回 答しました。
COVID-19は現在、世界中の壊滅的な現実であり、すべてのビジネスに影響を与えています。そこで、わたしたちは食品企業や農家と協力して、今後パンデミックや危機が発生するリスクを軽減するとともに、発生した場合にも確実に適切な手順を実施できるよう努めています。
グローバルフードパートナーズは、社員一丸となっ て、この課題に取り組んでいます。パートナーと協 力し、前進するための設備が整っていることを宣言 したいと思います。当社の協力体制などの詳細は、こちらからお問い合わせください。チャットで対応 させていただきます。