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ケージフリー卵 (平飼い、放牧など非ケージ飼育で生産された卵)の生産とは?

March 11th, 2021

放牧システム

世界中の食品企業と卵産業がケージフリー卵の生産と調達にシフトし続けている中で、非常に多くお寄せいただく質問の一つに、「ケージフリーとは実際にはどういう意味ですか?」というものがあります。

実は、ケージフリー卵農場を成功させ、維持するための移行を進めることは、単にケージを取り除くプロセス以上のものです。このブログでは、「ケージフリー」の意味、存在するさまざまな農場システム、およびケージフリー卵に関する成功体験をもとに、飼育と管理の主要な要素についてご説明したいと思います。

「ケージフリー/平飼い」とは?

ケージのないケージフリーシステムでは、雌鶏はケージに入れられず、飼育施設全体を自由に移動できます。適切に設計され、管理されたケージフリーシステムによって、雌鶏は、歩く、止まり木にとまる、砂浴び、採餌、巣に産卵するなどの自然な行動をとることができます。ケージのない飼育システムには、次のようなさまざまな種類があります。

  • 平飼い/単段式エイビアリー─「床ベース」のシステム: このシステムの特徴は、まるで平屋建ての家屋のように、飼育施設の床が1階分しかないことです。
屋内平床式飼育システム
  • エイビアリーシステム: エイビアリーまたは多段式エイビアリーシステムでは、複数の階層が存在し、雌鶏はそれぞれの階の間を自由に移動できす。エイビアリーは通常、大規模な生産に使用され、空間を垂直方向に最大限に活用できるため、ケージありの生産からケージなしのケージフリー生産に移行する生産者に人気があります(同じ土地面積でより多くの鳥を収容できます)。
エイビアリーシステム
  • 放牧: 平飼い/単段式エイビアリーと多段式エイビアリーのいずれの場合も、日中は鶏を屋外に出すことができます。このシステムは「放牧」と呼ばれ、鶏は「ポップホール(通り抜け用の小さな穴)」を介して屋外の放牧エリアにアクセスできます。
放牧システム

ケージフリーシステムは、自動の場合も手動の場合もあります。大規模な生産者は、卵を収集するコンベヤーベルト、飼料と飲み水を自動的に補充し、鶏に分配するシステム、機械化された換気システム、タイマーを使用した自動照明スケジュールなど、高度に自動化された機器を備えていることが少なくありません。一方、手動システムや、部分的に自動化されたシステムを使用する生産者もあります。たとえば、自動飲用システムはあっても採卵は手で行う場合があります。

飼育場所の設計と管理

良好なアニマルウェルフェアを実現するために、農場は、ケージフリー/平飼いであることに加えて、以下を含み、適切に設計管理される必要があります。

  • とまり木、巣、敷料(しきわら)、十分なスペース、またおもちゃ(鶏がつつくためのオブジェクトと材料)を提供することで、自然な行動を可能にする
  • 感染症や重度の羽つつきを予防するための健康管理
  • 取り扱いと管理に関する農場スタッフの適切な訓練

最適な慣行を実行することは、農場が成功し、高い収益性をあげ、持続可能であるために非常に重要です。 グローバルフードパートナーズでは、これらの複雑さを理解し、生産者と1対1で協力して、ケージフリー卵の生産で直面する固有の課題を特定し、克服できるよう支援しています。 オランダのAERES応用科学大学を含む業界のパートナーと協力して、インドネシアや中国でケージフリー卵のモデルファームを立ち上げ、ケージフリー管理の包括的オンライントレーニングプログラムも開始します。これらのプログラムは今後数か月以内に開始され、アニマルウェルフェアのための優れた慣行や競争力のあるビジネス上の優位性など、持続可能性の確実な実現に必要なトレーニングを生産者に提供します。

ご興味のある方は、こちらまでお気軽にお問い合わせください。チャットで対応させていただきます。

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