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伊藤秀一教授からのメッセージ

アニマルウェルフェア(以下AW)は、1960年代にヨーロッパで誕生したとされる考え方です。EUでは2000年頃から、アニマルウェルフェアに配慮した飼育基準を規定する法律が制定され、AWは思想から法律へと具体化されています。近年では、多くの国や地域がアニマルウェルフェアへの対応を進めておりる一方、国際獣疫事務局(OIE)などの国際機関でも基準や指針が整備されています。日本国内でも、外資系企業を中心にアニマルウェルフェアに配慮した生産物への需要が高まり、畜産業に大きな影響を与えています。

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以前は、我が国は高温多湿な気候や限られた土地を理由に、アニマルウェルフェア対応の飼育管理方式への変更は必要ないとの見解が主流でした。しかし、2022年7月に農林水産省が新たなアニマルウェルフェア指針を発表したことは、日本がこれまでの流れを尊重しつつ、国際的な動向に適応していく必要性を示しています。

今後の展開を考えるためには、その歴史的背景を理解することが重要です。そこで、今回の講演では、アニマルウェルフェア思想の起源からEUの法律、国際的なトレンド、各国の対応、そして我が国の動物に対する考え方である動物愛護との違いなど、アニマルウェルフェアとは何かについて詳しく解説いたします。

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