最終更新日:2023年9月28日
ケージフリー卵の生産はしばしば、日本では特別困難だと指摘されることがあります。湿度の高さ、生食文化(いわゆる「TKG」――卵かけご飯)、あるいはその他の理由が挙げられるかもしれません。
本ワークショップ「持続可能な未来に向けて――日本、そしてアジアにおけるケージフリー卵生産のベストプラクティスと新規ビジネスチャンス」では国内のアニマルウェルフェアを巡る状況を再確認した後で日本、そしてアジアの他の国と地域のケージフリー卵生産と移行のベストプラクティスを共有します。
さらに、イベントへのご登録者には弊社オンラインコース「ケージフリー卵生産の基礎」「ファンダメンタルズ:ケージフリーポリシーの策定と実行」の30%OFFクーポンを配布いたします!
13:00-13:10
開会の挨拶
13:10-13:40
「日本におけるアニマルウェルフェア」
講演者: 東海大学伊藤秀一教授
5分休憩
13:45-14:00
「ケージフリーシステムの導入と維持に関する
アジア各地のケージ/ケージフリー卵生産者の見方
――研究結果の報告」
講演者: グローバルフードパートナーズ、S&Eディレクター、ケイト・ハッチャー博士
5分休憩
14:05-14:20
「インパクト・インセンティブはなぜ企業と生産者の両者にとって有益なのか」
講演者: 綿引周(グローバルフードパートナーズ、プログラムアソシエイト(日本))
5分休憩
14:25-14:40
「エイビアリーシステムについて――エイビアリーシステム導入に際してナチュラファームが直面した課題とその克服方法」
講演者: 株式会社ナチュラファーム CEO 一柳憲隆氏
14:40-15:00
質疑応答
閉会
伊藤秀一博士は修士・博士課程を通じて採卵鶏を研究しました。博士号取得後は、ポスドク研究員として、農林水産省に関連する研究機関(農研機構)で5年間働いた後、現在は東海大学にて、産業動物や動物園動物のアニマルウェルフェアの問題に取り組まれています。2019年には、エディンバラ大学の動物行動福祉部門(Animal Behavior and Welfare team: SRUC)で研究を行われています。2022年には、アニマルウェルフェアの分野で指導的立場にいる他の研究者の方々と共に、国内最新のアニマルウェルフェアの教科書を共著者として上梓されています。
株式会社ナチュラファーム(旧社名:有限会社丸一養鶏場、URL: http://maru1.com/)代表取締役。2006年、アジアで初めて立体型の平飼い鶏舎「エイビアリー」を導入し2021年には3頭目のエイビアリー鶏舎を新設し、現在は約3万羽をこの方式飼育されています。今でも約15万羽をケージシステムで飼育し、両飼育方式の良い面と悪い面を熟知しながら、ケージフリー卵生産の拡大を着実に成功させてこられました。
ケイト・ハッチャー博士は、アジアにおけるケージフリー卵の調達と生産に関する専門知識を農家やその他の業界関係者に提供している多国籍コンサルタント会社、グローバルフードパートナーズの主任畜産学者です。博士はクイーンズランド大学のリサーチ・フェローでもあります。採卵鶏の行動とウェルフェアの博士号、畜産科学の名誉学位、農場検査や基準設定など畜産動物のアニマルウェルフェアの分野で10年の経験を持ちます。
綿引はグローバルフードパートナーズの日本における活動を指揮し、日本におけるケージフリー卵のコミットメント実現のために大手食品企業やホスピタリティ企業と協力してきました。またグローバルフードパートナーズでは、サイエンス&エクステンションチームをサポートし、ケージフリー卵生産の最良の実践への移行を目指す卵生産者や、その他の主要な業界関係者と協力して、日本における持続可能なケージフリーエコシステムを構築しています。綿引は東北大学で哲学の博士号を取得し、現在は同大学の専門研究員でもあります。
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