ケージフリー卵を購入しようとしている企業が真っ先に私たちに求めるのは、サプライヤーリストです。アジアでは、このようなリストがいくつか作成されています。一見すると、そうしたリストからケージフリー卵の仕入れ先を簡単に知ることができるように思われるかもしれません。しかし実のところ、そうしたリストを得ても、調達担当者は不満を募らせて終わることがしばしばです。
顧客は、リストからサプライヤーを見つけようと試み、何も成果が得られないことに落胆して、私たちのところにやってきます。
グローバル・フード・パートナーズは、顧客たちがなぜそのような不満を抱いているのかを把握しようとリストを調査しました。その結果、既存のリストには以下の問題点があることが判明し、顧客もこれに同意しています。
- 規模が小さい リストに挙げられているサプライヤーは小規模であることがしばしばです。規模の小さなサプライヤーは、個人経営のレストランなどに供給する量はあっても、大規模な食品・サービス業が必要とする量は賄えません。実際、アジアのサプライヤーリストを精査したところ、ほとんどのサプライヤーの生産量は一日当たり50個から500個でした。
- 情報が古い サプライヤーリストが定期的に更新されておらず、不正確で、情報が古いことが多々あります。新規のケージフリー卵の生産者が定期的に市場に参入していますし、既存のケージ卵の生産者が新しくケージフリー卵のプロジェクトを立ち上げることもあります。リストに挙げられている生産者に連絡をとったところ、その一部は既に廃業していたところもありました。また、私たちグローバル・フード・パートナーズのネットワークに参加している新規の生産者がそのリストに含まれていないこともあります。
- 値段が高い リストから生産者に連絡を取ることで、企業は価格を下げる機会を逃してしまうことが多々あります。企業がリストを使ってケージフリー卵を見つけることができた稀な場合にも、それは現在の市場価格であることが多く、従来の卵の価格の200%から300%高いことがあります。価格を下げることは可能ではありますが、しかしそのためには生産者と積極的にやり取りする必要があります。例えば、新規のケージフリー卵の生産者や、ケージフリーに現在移行中の生産者はまだ、新しいシステムの管理方法を学んでいる段階かもしれません。生産者の試行錯誤は、より高い初期価格となって現れます。グローバル・フード・パートナーズはこれまで、ケージフリーシステムを管理するために必要な技術トレーニングを実施して生産コストを下げ、サプライヤーが生産過程を最適化するのを手助けすることに成功してきました。
- 時間の浪費 結局のところ、私たちがよく耳にするのは、リストの精査は時間のかかる、苛立たしい作業でありながら、実行可能なケージフリー卵のサプライヤーの選定にたどり着かないことがほとんどであるというものです。
- 認証/トレーサビリティ 顧客はしばしば認証済みのケージフリー卵を求めますが、リストに載った生産者の大多数は、優良なアニマルウェルフェアの基準に照らして認証を得たものではありません。
ケージフリー卵のサプライヤーリストは有望な業者を見つけるのに必ずしも役立つわけではありません。しかし、ケージフリー卵を調達するために実行可能な方策は他にもあります。
私たちグローバル・フード・パートナーズは、顧客と協力してケージフリーのサプライチェーンを構築する際、よりより積極的で、関係性を重視したアプローチをとります。
- 既存のケージ卵のサプライヤーと協働する 既存のケージ卵のサプライヤーはケージフリー卵のサプライヤーリストには載っていないかもしれません。しかし既存のサプライヤーの一部は、たとえ試験的プロジェクトをこれから始める段階であったとしても、ケージフリー卵の生産に関心をもち、ケージフリー卵の生産を始める意思をもっています。顧客と協働するとき、最初の一歩目は、サプライヤーがどの程度ケージフリーに関心をもっているのか、ケージフリーに関心をもつために何が必要なのかを現行のサプライヤーを交えて腹を割って話すことです。サプライヤーは訓練を必要とするでしょうか。経済的支援はどうでしょう。長期的な購買契約は必要でしょうか。
- ケージフリー卵の生産者をスキルアップさせる アジアのどの地域の生産者も、ケージフリー卵を生産するためには技術的トレーニングが必要であると訴えています。グローバル・フード・パートナーズがそのようなトレーニングをサプライヤーに提供すると、サプライヤーはその生産過程を最適化することにより、卵の価格を下げることに成功してきました。
- インパクト・インセンティブやパートナーシップ・プログラムなどのプログラムへ参画する グローバル・フード・パートナーズが提供するインパクト・インセンティブやパートナーシップ・プログラムは、フードビジネスの主体がケージフリーポリシーを推進できるよう、生産者にインセンティブを与えて、がベストプラクティスのケージフリー生産に投資するよう促しています。グローバル・フード・パートナーズは、日本、マレーシア、タイを含む各地域の農家を迎え入れています。インパクト・インセンティブやパートナーシップ・プログラムは、より困難な地域や市場でケージフリー卵を調達しようと考えている企業にとっては理想的なプログラムです。
ケージフリーポリシーの導入はやりがいがあり、目に見える成果があるべきですし、不要なストレスや不満を生むものであってはなりません。
もしあなたがリストからサプライヤーを探し出そうとして同様の問題に直面しているとしたら、私たちグローバル・フード・パートナーズにお手伝いさせてください。無料の相談を希望する方はこちらまでご連絡ください。